| 運命とはとても残酷だ。骸は目の前の死体をみて苦笑した。血だらけになりながら頭を一発打ち抜かれた死体。ひちゅなや多くの者がよく慕っていた紫髪の少女。涙のあとと、制服に付いたのは返り血。誰がこの子が乗ったなどと思おうか。まぁ、関係のないことだと髪をかきあげる。
足音が響く、ひちゅなやクロームでないことは確かであった。隠れる必要はとくにない。ただ武器を構えていると現れたのは彼女にどことなく似た、紫髪の少年だった。
ふと、自分はタイミングや運が悪いのではないかと思った。 「おま………え、」 勘違いされるのは初めてではない。しかし言い訳する意味も特に見いだせない。 「どうか、しましたか?」 男は手にしていたナイフを構える。本当は自分の姉もゲームに乗っていたのだと告げようかとも考えた。しかし、それではあまりにも気の毒ではないか。
「なんで、なんで姉貴を殺した!!!!」 「なら、なんで貴方は他の人達を殺してきたのです?」 怪我もしてないのに血の付いた制服で、自分にナイフをむけるもの。彼も僕も同じであった。ただ違うのは彼が守るべき者が、目の前で息絶えていたということだ。僕は………あの子が死んでしまったらどうなるのだろうか。
小さな針が男に掠る。膝を着くのが見えた。
男は顔を歪めた。 彼の眉間に銃口を合わせる。
それにしても愛する者が死んだというのにあの男はそれなりに冷静であった。きっとあれが自分であったなら………
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