目を薄くあけても其処に広がるのは憎らしいくらいの青空で、僕はまた眩しさのあまりにまた強く目を瞑る。君は、例えどう足掻いたって誰にも染まることなく美しいままであり続けるのだろう?君を思わせる青空が酷く憎らしい。
「霧のリングなど…。」
皮肉なものだと笑う。僕は君を殺そうとしたのだ。少なくとも同情などという甘い言葉は持ち合わせていない。アルコバレーノが、彼が僕等のことを心配していたのだと聞いた。僕が死んだと聞けば君は少しでも泣いてくるただろうか?そんなくだらないことを考える。マフィアにあるべきではない、その甘さが君の強さだと言うのならば、其れを壊せてしまえたらいいのに。そしたら僕が居なければ生きれないくらい精神を破壊して、永遠を共にすることが出来る。(其れは狂劇な喜劇だ。)リングをゆっくりと薬指へとはめ、君を思う。
「まるで儀式ではないか。」
笑える話だ。一種の契約か、それは僕が望み手に入れたものではあるけれども。

例え、運命を宿命を崩されたとしても。

「お久しぶりです。沢田綱吉…いや我がボス…と言った方が正しいですか?」
「…骸…。」
君はそれでも、この僕に怯えるだろうけれども
「永遠に貴方を守ることを誓いましょう。」
手の甲へ契約のキス。怯えながらも頼りなく笑う君に…

嗚呼、愛しさばかりが溢れ出しそうだ。


(()

 

 


それを人は罪と呼ぶのだろうか?無事を願うのは、生きていて欲しいと想うのが、罪でただの偽善であるというならば、世界は狂っている。あれからずっと頭から離れない顔、仕草、笑い方…煩わしさすら感じる。それでもそれが消えることはなく、俺の中に生き続ける。彼等が、マフィアを憎むと言うならば、其れすらちっぽけなものであると想わせられるような、彼等がこの世界を憎むべきものだと想わなくなれるような、そんなものになりたいと小さく願った。傍に居ず、生きているかもわからない者達を願ったところで、ただのくだらない御伽噺にしかならないけれども。リングの話をされたときに何故か、彼が其処に居るのではないかと期待した。いや、期待ではない…確信にも似た希望であった。
彼に似た少女は、もしかしたら彼が乗り移っているだけかも知れないのに、はっきりとは言えないけれども彼ではないのだ。他の彼等は居るのに、何故お前は此処にいない?いつから俺はこんなにもお前に逢いたいなんて想うようになった?目眩がする。
「まるで呪いだ。」
それでもきっと俺はその鎖(のろい)を解くことなどできないのだろう。お前が憎むという世界なら俺が変えてみせるからなんて、いつから自分はこんなにも傲慢になったのか、いつから狂い始めたのか。


『ずっとある奴が頭から離れなくて…そいつの事しか考えられないときがあるをだ…。』
『なんだ、京子いがいにも好きな奴でもできたのか?』

『…ははは、そうだったらきっと幸せなんだろうね。』
リボーンの言葉に驚きながら、嗚呼。静かに目を閉じる

(そうだ…それは恋に酷く似ている。)

それでも俺は此(これ)がそんな甘い感情じゃないことを知っていた。


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(メランコリーワールドインアリス)