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それを人は罪と呼ぶのだろうか?無事を願うのは、生きていて欲しいと想うのが、罪でただの偽善であるというならば、世界は狂っている。あれからずっと頭から離れない顔、仕草、笑い方…煩わしさすら感じる。それでもそれが消えることはなく、俺の中に生き続ける。彼等が、マフィアを憎むと言うならば、其れすらちっぽけなものであると想わせられるような、彼等がこの世界を憎むべきものだと想わなくなれるような、そんなものになりたいと小さく願った。傍に居ず、生きているかもわからない者達を願ったところで、ただのくだらない御伽噺にしかならないけれども。リングの話をされたときに何故か、彼が其処に居るのではないかと期待した。いや、期待ではない…確信にも似た希望であった。
彼に似た少女は、もしかしたら彼が乗り移っているだけかも知れないのに、はっきりとは言えないけれども彼ではないのだ。他の彼等は居るのに、何故お前は此処にいない?いつから俺はこんなにもお前に逢いたいなんて想うようになった?目眩がする。
「まるで呪いだ。」
それでもきっと俺はその鎖(のろい)を解くことなどできないのだろう。お前が憎むという世界なら俺が変えてみせるからなんて、いつから自分はこんなにも傲慢になったのか、いつから狂い始めたのか。
『ずっとある奴が頭から離れなくて…そいつの事しか考えられないときがあるをだ…。』
『なんだ、京子いがいにも好きな奴でもできたのか?』
『…ははは、そうだったらきっと幸せなんだろうね。』
リボーンの言葉に驚きながら、嗚呼。静かに目を閉じる
(そうだ…それは恋に酷く似ている。)
それでも俺は此(これ)がそんな甘い感情じゃないことを知っていた。
(逝かれた帽子屋と血だらけアリス)
(メランコリーワールドインアリス)
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